エピソード#118パレスチナを知る”遠い”誰かを”遠い”ままにしないための第一歩シリーズ第1回いったい何から話せばいいのだろう

RADIO

2026年7月28日(火)朝8:00公開

『あせらないラジオ』#118
Spotify、YouTube、Apple Podcastsにて配信しました。

#118

「パレスチナを知る ”遠い”誰かを”遠い”ままにしないための第一歩」シリーズ

第1回
いったい何から話せばいいのだろう

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今回からしばらく、「パレスチナを知る、”遠い”誰かを”遠い”ままにしないための第一歩」シリーズをお届けします。

第1回は、ガザで暮らすジャーナリストの声から始め、ジェノサイド条約、1948年のナクバ、現在のガザやヨルダン川西岸の状況など、これから何回かに分けて考えていくテーマの全体像をお話ししています。

わたし自身も学びながら、歴史的資料や複数の解説をもとに、できるだけ丁寧に考えていきます。

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【公開後の訂正・補足】

公開後にあらためて資料を確認し、より正確にお伝えしておきたい点が4つあります。
#120の番組冒頭でも、以下の内容を音声で訂正・補足しています。

① ジェノサイドの定義について

第1回では、殺害だけでなく、生活環境を意図的に破壊することもジェノサイドに含まれるとお話ししました。

より正確には、ジェノサイド条約に列挙された行為があるだけで成立するのではなく、国民的、民族的、人種的、宗教的な集団を、その全部または一部について、集団として破壊する意図をもって行われることが必要です。

② 日本とジェノサイド条約について

第1回では、日本が条約に加盟していない理由を、「共同謀議を処罰する法律がないため」と説明しましたが、これは単純化しすぎた説明でした。

日本は現在もジェノサイド条約の締約国ではありません。条約はジェノサイドそのものだけでなく、共同謀議なども処罰の対象としていますが、日本政府は、条約を締結するためには、条約上の義務と国内法制との関係を整理し、必要となる国内法整備などを検討する必要がある、と説明しています。

ですので、共同謀議の問題だけが、日本が条約を締結していない理由だとするのは正確ではありません。

③ 1948年のナクバについて

第1回では、「70万人以上のパレスチナ人が故郷を追放され、難民となった」と表現しました。

より正確には、1948年の戦争によって70万人を超えるパレスチナ人が故郷を離れ、難民となり、その中には、強制的に追われた人々と、戦争から逃れた人々がいました。

そのため、すべての人が同じ経緯で「追放された」と一括りにするのは正確ではありません。

④ 2025年10月に発効した停戦について

第1回では、「停戦と言っても言葉だけ」と表現しましたが、これは強すぎる言い方でした。

停戦後も、空爆や砲撃、銃撃による死傷者は続いていて、深刻な状況が続いています。一方で、停戦後には人道支援の搬入が増え、食料支援など、一部に改善が確認された時期もあります。

そのため、停戦が実質的な効果をまったく持たなかったという意味にも受け取れる「言葉だけ」という表現は訂正します。

調べ続ける中で、以前お話しした内容について、より正確な説明が必要だと気づくこともあります。

これからも、訂正や補足が必要だと分かった場合には、そのままにせず、お伝えしていきたいと思います。

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【番組内で引用したもの】

〇Tamer Nahedさん X投稿

ガザ在住のジャーナリスト Tamer Nahedさんの投稿を、X上に表示された日本語自動翻訳をもとに紹介しました。

X
https://x.com/Tamer_Alnoaizy

2026年7月19日投稿
https://x.com/tamer_alnoaizy/status/2078506050589020473?s=46&t=DU1mh1tzRYheU3bV6kJZBw

2026年7月17日投稿
https://x.com/tamer_alnoaizy/status/2078104850894647334?s=46&t=DU1mh1tzRYheU3bV6kJZBw

Tamer Nahedさんとご家族への支援
https://chuffed.org/project/178479-help-tamer-and-his-family-rebuild-their-lives

〇フランチェスカ・アルバネーゼ
『ガザへの集団犯罪 私たちはいかにジェノサイドに加担しているか』地平社ブックレット

番組内での引用箇所
・9ページ13行目〜10ページ5行目
・11ページ16行目〜12ページ10行目

〇映画『ノー・アザー・ランド 故郷は他にない』
https://www.transformer.co.jp/m/nootherland/

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【主な参考文献】

岡真理『ガザとは何か 増補版』だいわ文庫

イラン・パペ『イスラエル・パレスチナ紛争をゼロから理解する』河出新書

早尾貴紀『イスラエルについて知っておきたい30のこと』平凡社

フランチェスカ・アルバネーゼ『ガザへの集団犯罪 私たちはいかにジェノサイドに加担しているか』地平社

早尾貴紀『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち 民族浄化の原因はどこにあるのか』

エンツォ・トラヴェルソ『ガザについて歴史は何を語りうるか』青土社

【講演会・動画】

早尾貴紀さん講演会
「わたしたちは、こんなに残酷な世界を傍観したままでよいのか―地図から消されつつあるパレスチナ、“遠い国”の日本―」
2026年6月20日

前編
https://youtu.be/kgUAoYzuuYg

後編
https://youtu.be/Mt6tNb_zRrg

〇【憲法から考える】私たちは、ガザのジェノサイドにどう立ち向かうべきか
https://youtu.be/Jg2MHGN7XXw

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【公開後の内容確認・訂正・補足に参照した公的資料等】

※#118公開後、内容をあらためて検証し、より正確な説明にするために確認した資料です。制作時に参照した資料とは分けて掲載しています。

〇ジェノサイド条約
国際連合
https://www.un.org/en/genocide-prevention/1948-convention
https://www.un.org/en/genocide-prevention/definition

〇南アフリカ対イスラエル/国際司法裁判所(ICJ)
https://www.icj-cij.org/case/192

※2026年8月現在、本案の審理が継続しており、イスラエルがジェノサイドを行ったかどうかについての最終判決は出ていません。

〇国連独立国際調査委員会
OHCHR
https://www.ohchr.org/en/press-releases/2025/09/israel-has-committed-genocide-gaza-strip-un-commission-finds

※これはICJの最終判決とは別に、国連人権理事会が設置した独立国際調査委員会による結論です。

〇日本とジェノサイド条約
参議院
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/221/touh/t221017.htm
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/219/syuh/s219023.htm

〇1948年のナクバ/パレスチナ難民
UNRWA
https://www.unrwa.org/palestine-refugees

〇イスラエルによる占領についてのICJ勧告的意見
https://www.icj-cij.org/case/186

〇2024年9月18日 国連総会決議
https://www.un.org/unispal/document/un-ga-press-release-18sep24/

〇米国によるイスラエルへの軍事支援
米国国務省
https://2009-2017.state.gov/p/nea/rls/rm/261928.htm

〇2023年12月 国連安保理・米国の拒否権
https://www.un.org/unispal/document/us-vetoes-resolution-on-gaza-which-called-for-immediate-humanitarian-ceasefire-dec8-2023/

〇マサーフェル・ヤッタ
OHCHR
https://www.ohchr.org/en/press-releases/2022/05/un-experts-alarmed-israel-high-court-ruling-masafer-yatta-and-risk-imminent

OCHA
https://www.ochaopt.org/

〇フランチェスカ・アルバネーゼ国連特別報告者
https://www.ohchr.org/en/special-procedures/sr-palestine
https://www.ohchr.org/en/documents/country-reports/ahrc5923-economy-occupation-economy-genocide-report-special-rapporteur

※番組内で著書から引用したテルアビブ証券取引所の「213%」「2260億米ドル」という数値については、関連する国連資料との間で対象期間や数値に違いがみられるため、アルバネーゼ氏の著書における記述として紹介したものであることを補足します。

〇2026年のガザの人道状況・停戦後の変化
OCHA
https://www.ochaopt.org/content/humanitarian-situation-report-31-july-2026

〇SNSのエコーチェンバー
Cinelli, M. et al. “The echo chamber effect on social media” PNAS, 2021
https://www.pnas.org/doi/10.1073/pnas.2023301118

〇イスラエル政府と米国のSNSインフルエンサーをめぐる報道
Axios
https://www.axios.com/2025/08/14/israel-maga-republicans-gaza-trump

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