2026年10月6日(火)朝8:00
『あせらないラジオ』#126をSpotify、YouTube、Apple Podcastsにて公開しました。
#126 パレスチナ問題は国連へ ― UNSCOPの二つの将来案/映画『ヒンド・ラジャブの声』と、わたしの応答『Your Voice Across the Sea』
「あせらないラジオ」をお聴きくださり、ありがとうございます。
今回はいつもより長めの回です。
前半では、
「パレスチナを知る、“遠い”誰かを“遠い”ままにしないための第一歩シリーズ」第9回として、
1947年、パレスチナ問題が国際連合へ委ねられ、
国連パレスチナ特別委員会=UNSCOP
(United Nations Special Committee on Palestine)が
どのような調査を行い、どのような将来案を示したのかをたどります。
UNSCOPは11か国によって構成され、パレスチナ各地での調査や公聴会に加え、周辺のアラブ諸国、そして第二次世界大戦後のヨーロッパに残されたユダヤ人避難民(DP=Displaced Persons)のキャンプなども訪問しました。
パレスチナ・アラブ側とシオニスト側が、それぞれどのような立場をとっていたのか。
そして1947年8月、UNSCOPの最終報告書で示された
・多数派による「分割案」
・少数派による「連邦国家案」
という二つの異なる将来案について見ていきます。
この時点で示された分割案は、まだ1947年11月29日に採択された国連総会決議181そのものではありません。
次回は、このUNSCOPの提案が国連でどのように議論され、決議181へとつながっていったのかを見ていく予定です。
後半では歴史から現在へ戻り、
映画『ヒンド・ラジャブの声(The Voice of Hind Rajab)』を観て、わたしが受け取ったことについてお話しします。
実際に残されたヒンド・ラジャブの通話音声を用いながら構成されたこの作品を、わたしはどのように受け取ったのか。
そして、なぜ「あせらないラジオ」でこのシリーズを続けているのか。
“遠い場所”で起きていることを、遠いままにしておきたくないと思うようになったこと。
映画を観たあとも心に残り続けた「声」に、わたしなりの方法で応答したいと思い生まれた曲
『Your Voice Across the Sea』
についてもお話ししています。
番組の最後に楽曲もお掛けします。
一度に全部ではなくても、
どうぞ無理のない範囲で、ご自身のペースでお聴きください。
【チャプター】
00:00 オープニング
02:41 歴史パート/1947年・国連へ
04:17 UNSCOPの設置と調査
10:11 ユダヤ人避難民(DP)キャンプでの調査
15:38 多数派「分割案」と少数派「連邦国家案」
21:32 歴史をたどって感じること/現在へ
23:21 このシリーズを続ける理由
33:11 映画『ヒンド・ラジャブの声』
46:07 この映画から私が受け取ったこと
52:26 曲『Your Voice Across the Sea』
【歴史パート・主な参考資料】
■ United Nations General Assembly
Resolution 106 (S-1), “Special Committee on Palestine”
15 May 1947
UNSCOPの設置、11の構成国、調査権限と任務について。

■ United Nations Special Committee on Palestine
Report to the General Assembly, A/364
3 September 1947
UNSCOPの活動、パレスチナをめぐる対立する主張、共通勧告、多数派による分割案、少数派による連邦国家案など。

■ United Nations Special Committee on Palestine
A/364/Add.1 — Annexes, Appendix and Maps
1947
分割案、連邦国家案、附属資料、地図など。

■ United Nations
“UN Special Committee on Palestine (UNSCOP) – Background information”
Press Release PAL/91
31 August 1947
パレスチナ各地、レバノン、シリア、トランスヨルダン、ドイツ・オーストリアのDPキャンプなど、UNSCOPが行った調査の概要。

【映画『ヒンド・ラジャブの声』・関連資料】
■ 映画『ヒンド・ラジャブの声』日本公式サイト
The Voice of Hind Rajab
監督:カウテール・ベン・ハニア

※ヒンド・ラジャブの年齢について
日本版パンフレットには、パレスチナでは年齢の数え方が2通りあるため、「5歳」「6歳」の両方の表記があり得ることが記されています。
映画では「6歳」とされているため、本番組でも「6歳」に統一しています。
■ La Biennale di Venezia
82nd Venice International Film Festival
“The Voice of Hind Rajab”
2025年、第82回ヴェネチア国際映画祭で
銀獅子賞・審査員大賞(Silver Lion – Grand Jury Prize)を受賞。

■ Forensic Architecture
“The Killing of Hind Rajab”
ヒンド・ラジャブと親族、救助に向かったパレスチナ赤新月社の救急隊員の死亡についての調査。
■ Independent International Commission of Inquiry on the Occupied Palestinian Territory, including East Jerusalem, and Israel
“The essence of childhood has been destroyed:
Israel’s deliberate targeting of Palestinian children in the Occupied Palestinian Territory since 7 October 2023”
A/HRC/62/CRP.2
18 June 2026
占領下パレスチナ地域における子どもへの攻撃についての国連独立国際調査委員会報告書。

関連プレスリリース(23 June 2026):

■ International Criminal Court(ICC)
Situation in the State of Palestine
21 November 2024
国際刑事裁判所の予審裁判部は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相と当時のヨアヴ・ガラント国防相に対する逮捕状を発付しました。

【Music】
ayaradio727
『Your Voice Across the Sea』
映画『ヒンド・ラジャブの声』から受け取ったものへの
Musical Responseとして制作しました。
曲だけの動画▼
英語コメント+曲の動画▼
「あせらないラジオ」では、
わたし自身も学びながら、歴史的資料や複数の資料をもとに、パレスチナの歴史と現在について考えています。
いつも聴いてくださり、ありがとうございます。
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