2026年4月28日(火)朝8:00に
『あせらないラジオ』 #115をSpotify、YouTube、Apple Podcastsにて公開しました。
#115
世界を知る、ガザで起きていること、日本の状況、そしてわたし。
『ガザとは何か』を読んで、今の自分にできることは何かを考える回。
今回は予定を変更して、今の世界の状況について感じていること、
そして自分自身の気持ちを、勇気を出してお話ししました。
ガザで起きていること、
パレスチナについて知ること、
世界の出来事と自分の日常との向き合い方。
そして後半では、日本の政治状況や平和について考え、
日本国憲法前文や9条についても触れています。
重たい内容に感じられる部分もあるかもしれませんが、
無理のないタイミングで、ご自身のペースで聴いていただけたら嬉しいです。
✳︎
この回は、岡真理さんの『ガザとは何か』を読み、
わたし自身が「まず知ることから始めたい」と思った段階で制作した回です。
その後、関連書籍や歴史資料、公的資料を読み進め、
#118以降では、
「パレスチナを知る、“遠い”誰かを“遠い”ままにしないための第一歩」
シリーズとして、パレスチナ問題の歴史的背景について、あらためて学びながら発信しています。
✳︎
【公開後の内容確認・訂正・補足】
#115は、2026年4月時点での自分自身の理解をもとに制作した回です。
その後、さらに資料を確認し、より正確にお伝えするため、以下の補足を記載します。
音声は公開当時の記録として、そのまま残しています。
■ 2023年10月7日と「ジェノサイド」という表現について
番組では、
「2023年10月7日に始まった、イスラエルによるガザに対する未曾有のジェノサイド攻撃」
と表現しました。
2023年10月7日にはハマースなどによるイスラエルへの攻撃があり、その後イスラエルによるガザへの大規模な軍事作戦が始まりました。
一方、ガザをめぐる封鎖、占領、暴力の歴史は、それ以前から続いています。
「ジェノサイド」という表現について、国際司法裁判所(ICJ)の本案審理における最終判断は、2026年8月現在まだ出ていません。
一方、アムネスティ・インターナショナルやイスラエルの人権団体B’Tselem、国連人権理事会が設置した独立国際調査委員会などは、イスラエルのガザでの行為がジェノサイドに当たるとの結論を公表しています。
わたし自身も、ジェノサイド条約の定義や、その後確認してきた資料を踏まえ、ガザで起きていることをジェノサイドだと考えています。
■ シオニズムと第二次世界大戦後のユダヤ人難民について
番組では、ホロコースト後のユダヤ人難民問題とシオニズム運動、国連分割案について説明しました。
しかし、近代政治シオニズムはホロコースト後に始まったものではなく、19世紀末にはすでに形成されていました。
第二次世界大戦後のユダヤ人難民問題は、1947年の国連分割案に至る重要な背景のひとつですが、それだけを原因とする説明は単純化につながります。
また、番組内でユダヤ人を一律に「ヨーロッパ人」とするような表現をした点も、より正確な説明が必要でした。
■ 1947年国連パレスチナ分割案について
番組では、
「パレスチナ分割は、国連憲章違反であり、法的に違法」
と説明しました。
これは、岡真理さんの『ガザとは何か』で示されている、分割案の法的問題に関する議論をもとにした表現です。
一方で、国連総会決議181(II)は、パレスチナをアラブ国家とユダヤ国家に分割することを勧告した決議であり、その法的性格や自決権との関係については現在も議論があります。
そのため、番組内では特定の立場からの法的評価を、より明確に説明する必要がありました。
■ 1948年ナクバについて
1948年の戦争を通じて、70万人を超えるパレスチナ人が故郷を失い、大規模な離散と財産喪失が起きたことは広く確認されています。
一方で、その過程がどの程度あらかじめ計画された政策として実施されたのか、個々の地域でどのような要因によって人々が故郷を離れることになったのかなどについては、歴史研究上さまざまな議論があります。
番組ではその点について、一つの歴史解釈に沿って断定的に表現していたため、補足します。
■ 数字や統計について
番組内で紹介した水、援助依存、漁業などに関する数字は、特定時点の資料や書籍に基づくものです。
時期によって状況は変化するため、恒常的な数字のように受け取られる表現について補足します。
■ 治安維持法について
番組では、
「治安維持法によって逮捕された人は数十万人」
と話しました。
治安維持法による弾圧については、検挙・送検された人数のほか、一時的に拘束された人や捜査・弾圧の対象となった人などを含め、資料によって示される人数や範囲が異なります。
「検挙」「送検」「逮捕」「拘束」はそれぞれ同じ意味ではないため、それらをまとめて「逮捕された人は数十万人」と表現したのは正確ではありませんでした。補足します。
■ メディアについての表現
番組内の、
「メディアは公平には報道しない」
「主流メディアでは意図的に出来事の本質を覆い隠そうとしている」
という表現は、個々の報道機関について検証した事実ではなく、当時の自分自身の問題意識として述べたものです。
事実として断定するのではなく、わたし自身の見方や問題意識として、より明確に区別してお伝えする必要があったと考えています。
✳︎
【制作時の主な参考文献】
岡真理
『増補版 ガザとは何か』
だいわ文庫

『現代詩手帖 2024年5月号』
特集
「パレスチナ詩アンソロジー 抵抗の声を聴く」
思潮社
『日本国憲法』
童話屋
【公開後の内容確認・訂正・補足で参照した主な資料】
国際司法裁判所(ICJ)
South Africa v. Israel / Case 192
国連
Palestine plan of partition with economic union
General Assembly resolution 181 (II)
国連
About the Nakba
アメリカ合衆国ホロコースト記念博物館
Holocaust Survivors and the Establishment of the State of Israel
NHK「ETV特集」取材班 著
荻野富士夫 監修
『証言 治安維持法―「検挙者10万人の記録」が明かす真実』NHK出版
アムネスティ・インターナショナル
『You Feel Like You Are Subhuman: Israel’s Genocide Against Palestinians in Gaza』
B’Tselem
『Our Genocide』
国連人権理事会が設置した独立国際調査委員会
ガザにおけるジェノサイドに関する2025年9月の調査結果
✳︎
この回は、わたし自身がパレスチナについて「知ることから始めよう」とした最初の段階で制作したものです。
その後、学び続ける中で、当時の理解では十分ではなかった部分や、より正確にお伝えする必要がある部分があることに気づきました。
分かったことをそのままにせず、可能な限り補足・修正していきます。
これからも、一つひとつ学びながら、考えながら、自分にできる形で発信を続けていきたいと思います。
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